フォノシート'66

'66 ミュージック・グラフ  
 ミュージック・グラフでは,昨年末より,本誌第48号「詩吟入門」,第54号「ホーム名曲20選」,第55号「ママとよい子のピアノ名曲集」,第56号「日本民謡20選」,第59号「校歌・寮歌ベスト10」,更に,4月の第66号「ヒット・パレード・トップ8・悲しき戦場/バットマン」,および,別冊第11号「エレキギター・トップ20」で号数表示を廃止した後も,MG−4065「ママとよい子の童話カレンダー」,4069「なつかしの校歌寮歌集」,4070「ママとよい子のたのしいクリスマス」,6010「日本軍歌ベスト20」,6031「東北民謡20選」,SMG−4016「ママとよい子のピアノのお手本」,5004「よい子のマーチ」といった家庭向けタイトルを拡充させつつ,ポピュラー・映画音楽・ギター,そして歌謡曲のインストものを,MG−4071「哀愁のギター・ムード」,4073「情熱のラテン」,6028「ギター名曲ベスト20」,6030「初心者でもすぐひけるギター独習」,6036「世界ギター名曲集」,4011「ベスト・オブ・ハワイアン」,4012「雑誌明星が選んだギターできく歌謡曲ベスト10」,4013「バラが咲いた/青い瞳・ヒット・パレード・ベスト8」,4014「エレキ・ベスト10」,4015「西部劇音楽ベスト10」,4017「栄光の西部劇音楽」,9月の5003「ベスト・オブ・フォーク・ソング」,本誌創刊3周年記念,6007「ヒットパレード・ベスト20」,10月の60頁の教則本,6009「フォーク・ギター教室」を経て,12月の4019「スクリーンムードベスト10」まで進め,同じ12月には,0.5mm厚ステレオ両面シート2枚の「ミュージック・グラフ・デラックス」として藤家虹二とニュー・クィンテッドによるSMD−5001「魅惑のクラリネット」を出した.
 また,シート出版の一大分野となっていた子供向けTV作品にも着手,本年の新番組から,MG−2005「おーい!チロリン村だよ」,2006「ウルトラマン」,2007「快獣ブースカ」をそれぞれ5月,8月,11月に何れも片面シート1枚で発行,続く12月1日発行,累計20万部のベストセラーとなったMG−3001「ウルトラマンきりぬき大怪獣」は従来の音出誌タイプではなく,型抜き加工された24枚のカード+パノラマ地図に主題歌と小林昭二の語りを収めた片面シート1枚を付録したもので,こうした紙工作+大判折込タイプの商品はエルム時代の終盤まで見られる.
 同社のカード商品は,9月15日,本社近くの遠藤ビルに事務所を置き「ふらんす書房」として発行した,カラーカード48枚,監修細野孝二郎による,MGC−6001「日本春歌カード」が最初であるが,これは「医学カード(三星社書房)」よりブームとなっていた大人向けカードに,三業地の芸者吹込の20曲入フォノシート3枚を付した宴会トラの巻であり,初版4万部,12月までに第5版,10万部を突破,これを記念して「日本春歌コンクール」(〆切12月31日)を実施し,12月10日発行,シート1枚付の書籍,MG−4901「<カラー写真版>ウルトラマン怪獣大百科」にもステレオなどが当たる怪獣の創作コンクールと人気投票応募券(〆切67年3月31日)を付けた.
 なお,同社は,7月,「日本芸術学院」名で「ギター通信講座」を開設するが,これは「1回の発送,1回の支払いですべてOK」の惹句が示す通り,フォノシートと楽譜カードに質問券を付した1800円の商品であった.